machinoba/マチノバはまちの『場所と出来事』を紹介し、アーカイブするプロジェクト・プラットフォーム(プロジェクトのための場)です。
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借りぐらしのアリエッティ

オランダに住む、とあるデザイナーの子からmachinoba office projectって
「借りぐらしのアリエッティ」みたいだねと言われました。

いらなくなったものをもらってきたり、捨てられないけど使えるものを一時的に貸してもらったりしながら
進んでいくオフィスのあり方が彼女の眼を通すとアリエッティの世界に繋がったようです。

彼女のそういった見方は本当にクリエイティブだなとハッとさせられました。
アリエッティも人間から気づかれない程度に人間の生活からモノや食べ物を拝借しながら、
小さくて、どこか儚さをもった豊かな生活を送っています。

スタジオジブリ(宮崎駿)が描く世界というのはノスタルジックでありながら、
現代風刺的批評性に充ち満ちて満ちています。大量消費批判、人間中心主義批判、時間の有限性など
現代の私たちの生活で重要な問題となっているテーマが巧みにちりばめられています。


借り暮らしというのも、有限の世界の中でどのようにその流れに介入するのかということ、
環境問題(持続可能性)、暮らし方の価値多様化などの課題と接点をもってきます。

最初は何もなかった空間に少しづつ人の記憶の詰まったものが、
集まっていく過程は一見すると統一感のない風景でもあります。
しかし、その状況はブリコラージュ的で、その場所、ひとの繋がり方、
その一時でしか見ることのできない非常に儚い空間の現象だと言えることができます。


アリエッティを見たときは全然気がついていなかったことに、
彼女からの一言で見え方が劇的に変化しました。こういう言葉って本当にクリエイティブですね。




参考までに公式サイトからの引用です。

なぜ、今、「床下の小人たち」なのか
 こんな時代に、どんな映画を作ったらいいのか。

 <中略>物語は、床下に住んでいる小人たちが人間の世界から少しずつモノを借りてきて生活しているところから始まります。そのことを“借りぐらし”と呼んでいま す。小人たちは人間たちにみつからないように、用心深く生活をしていて、小人たちの生活は、知恵と工夫に満ちていた昔の人間の生活のよう。そこには古典的 な家族の姿があります。父親、母親がそれぞれの役割をしっかりとこなし、その庇護のもと愛情をもって育てられた、好奇心旺盛な14歳の少女がこの物語の主 人公アリエッティです。借りてくるものはほとんどが原材料で、それを家族が協力して加工し、作ることで、消費者であるけれど生産者でもあるということが大 事な要素になっています。

 <中略>高畑勲:「この企画は、知恵と工夫に支えられ た生活をどれだけ描写できるかに尽きるのではないだろうか。彼らは単なる精神論だけではやっていけない立場にある。一般的に、登場人物が精神的な何かを抱 えていればファンタジーになりやすいが、この原作はサバイバルそのものがテーマだから、徹底的に人間の外面で勝負する企画といえるだろう」。

 小人一家が一所懸命に生きる姿を肉感的に豊かな表現力でアニメーション化するとき、この魔法力をもたないファンタジーは、現代に生きる人間の私たちにとって、生きる勇気を与えてくれるに違いないと確信しています。

 <中略>この作品のテーマのひとつである「借りぐらし」という造語は、現代の気分にとてもあっていると、鈴木プロデューサーが気に入って映画のタイトルの中にも使いました。

 人はいつからモノを所有するという感覚を身につけたのか。私たちの世界には、様々な生物が共存共栄しています。動物も虫も、そして、植物も。本来、生物が 生きていく上で境界線など存在しなかったはずです。自分のものと他者のものを分けることはできなかったはずです。人間も動物も植物も所有できるものなどこ の世にありはしない。全て自然の営みを借りて生活していました。自然に寄生して生きているのは人間も小人も同じだったはずなのです。



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  1. 2010/12/14(火) 03:59:28|
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